メニエール病と障害年金

メニエール病により聴力や平衡機能に障害が残り、日常生活や労働に著しい支障が生じた場合には障害年金の対象になります。ここでは、メニエール病で障害年金を請求する場合のポイントや注意点を解説します。

メニエール病の症状と障害年金

メニエール病は内耳の病気で、突発的で激しい回転性のめまいと吐き気が繰り返し、同時に耳鳴りや頭痛、難聴を併発します。メニエール病で障害年金を請求する場合には、聴覚の障害と平衡機能の障害として請求することになります。

聴覚・平衡機能の障害認定基準は

聴覚の障害認定基準

聴力の判定は補聴器などの補助用具を使用しない状態で測定され、オージオメーターによる純音聴力レベル値と語音明瞭度の聴力検査値によって認定されます。

オージオメーターによる検査では、日常生活で人との会話に必要となる500~2000ヘルツの範囲内における周波数(500、1000、2000ヘルツ)で音の高さを変えながら聴力を測定されます。

最良語音明瞭度ではどのくらい言葉が理解できるのかという音の違いを判別できるかどうかの検査が行われます。

障害年金の認定基準ではこれらの検査数値によって次のように障害の程度を決定しています。

支給される障害年金額は等級別の障害年金の年金額をご参照ください。

等級 障害の程度
1級
  • 両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの
2級
  • 両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの
  • 両耳の聴力レベルが80デシベル以上で、かつ、最良語音明瞭度が30%以下のもの
3級
  • 両耳の聴力レベルが70デシベル以上のもの
  • 両耳の聴力レベルが50デシベル以上で、かつ、最良語音明瞭度が50%以下のもの
障害手当金
  • 一耳の聴力レベルが80デシベル以上のもの(症状が固定していなければ3級)

平衡機能の障害認定基準

メニエール病の症状の一つである平衡機能(めまい)での障害認定基準では以下のようになっています。

等級 障害の程度
2級 四肢体幹に異常がない場合で、

  • 開眼での起立・立位保持が不能
  • 開眼で直線を歩行中に10メートル以内に転倒あるいは著しくよろめいて歩行を中断せざるを得ない程度
3級
  • 開眼で起立・立位保持が不安定で、かつ、開眼で直線を10メートル歩いたとき、多少転倒しそうになったりよろめいたりするがどうにか歩き通せる程度
障害手当金
  • めまいの自覚症状が強く、他覚所見として眼振その他平衡機能検査の結果に明らかな異常所見が認められ、かつ、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度

聴覚の障害と平衡機能の障害の双方がある場合

メニエール病の場合、聴覚の障害と平衡機能の障害とは併存することがあります。そのような場合には双方の障害を併合して等級が認定されることになります。

メニエール病の初診日は

メニエール病で障害年金を請求する場合、初診日が重要になってきます。障害年金ではメニエール病と診断された時が初診日ではなく、めまい、吐き気、頭痛、耳鳴りなど、体調に異変を感じて初めて病院を受診した日が初診日となります。

この初診日を証明する資料としては次のようなものがあります。

初診日の証明(受診状況等証明書)

初診から請求時まで同一の医療機関に通院している場合はこの受診状況等証明書は必要ありません。初診の医療機関と現在通院している医療機関が異なる場合に必要な書類となります。

耳鼻科などでメニエール病と診断される前に、吐き気、頭痛などの症状で自宅近くの病院を受診していた場合には、この病院が初診の医療機関となり、障害年金を請求する場合には初診日とされます。

この場合、吐き気、頭痛などで受診した医療機関で初診日を証明する書類(受診状況等証明書 以下「初診証明」)を作成してもらいます。

受診状況等証明書が添付できない申立書

初診日が5年以上前にある場合は、医療機関へ初診証明を依頼しても記入してもらえない場合があります(カルテの保存期限が5年となっているため)。

初診の医療機関でカルテが破棄されていた場合には、「初診証明」は書いていただくことができません。そのような場合には、次に転院した先の医療機関にカルテが保管されているかを照会します。そこにもカルテがなかった場合には、次の転院先へと順次照会していきます。

最終的にカルテが残っている医療機関で「初診証明」を書いてもらいます。そして、カルテがなかった医療機関については、ご自分で「受診状況等申立書が添付できない申立書」(以下、「添付できない申立書」)を用意することになります。

 審査側は、その受診状況等申立書が添付できない申立書で初診日が分かりますか?

「添付できない申立書」をご自分で用意した場合、その医療機関を受診していたことが分かる客観的な参考資料、例えば、お薬手帳や診察券、保険調剤明細書などを探し、「添付できない申立書」と一緒に提出します。

審査側が、その「添付できない申立書」と「参考資料」を見て、「この時期に この症状で医療機関を受診していたんだ」と納得してもらえるかをご自分で考えてみてください。参考資料が何も用意されていない「添付できない申立書」だけで初診日が認められることはほとんどありませんので注意してください。

障害年金の請求で必要な書類(診断書)

障害年金の請求で使用する診断書は「聴覚・平衡機能の障害用」を使用します。

記載の必要な項目は、診断書表面の⑩(1)聴覚の障害と(3)平衡機能の障害、診断書裏面の⑪現症時の日常生活活動能力及び労働能力、⑫予後の項目となっています。

聴覚の障害の場合には聴力レベルなど具体的な検査数値によって認定されますが、平衡機能の障害の場合、開眼での立位・保持の状態と開眼での直線10メートル歩行の状態が判定項目となります。

平衡機能の障害の場合にはこれ以外にも他覚所見として眼振や平衡機能検査の結果などを記載してもらうようにします。

障害年金で必要な書類(病歴・就労状況等申立書)

初診日の証明ができ、症状が正しく反映された診断書を取得した後は、病歴・就労状況等申立書を記入していくことになります。

めまいや頭痛などが起こった頃の発病時から現在までの経過を整理し、年月順に記入していきます。

これには通院期間や入院期間、医師から指示された事項や就労状況や日常生活状況、受診していなかった期間には、なぜ受診をしなかったのかなどを具体的に記入していきます。

診断書は現在の病状を表すもので、病歴・就労状況等申立書はこれまでの病状の経過を表すものと言えます。

また、この申立書には、日常生活でどんなことで困っているのかを記入する項目もあります。めまいの自覚症状はどのようなものなのか、どの程度日常生活に支障が出ているのかを審査側に伝えておきます。

申立書の内容によって不支給になってしまうことや、等級が決まる場合もありますので、気を抜かずに丁寧に記載していきましょう。

病歴・就労状況等申立書の記入方法はこちらをご覧ください

面倒な請求は、専門家に任せてしまうのも一考です

障害年金を請求するためには、様々な書類の準備や手続きが必要です。それぞれの書類にはチェックしておきたい項目がいくつもあります。初診日の証明ひとつでも、カルテの保存期限(5年)を超過している場合には初診日の証明ができないこともあります。そういった時には次の転院先の医療機関で証明が取れるのか。仮に取れたとしても、先の医療機関の初診日に関する記載はあるのかなど…

おそらく、一生に一度しかない手続きを、何度も年金事務所や病院に足を運び、初診日を証明するための書類を揃えていくのは大変だと思います。また、慣れない書類の準備や請求の手続きをするのは困難な場合も多いでしょう。

そんな時は、確実な手順で障害年金請求の手続きを進めてくれる専門家に依頼することをオススメします。

かなみ事務所(川西市)は、兵庫・大阪での障害年金の請求をサポートいたします

当事務所の障害年金請求サポートは、ご依頼者様がすみやかに障害年金の受給ができるようサポートしております。

対象地域は大阪・兵庫(詳細はこのページ下の対応地域をご覧ください)で、無料相談や出張相談を承っております。お気軽にご利用ください。

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