双極性障害(躁うつ病)と障害年金

躁うつ病(双極性障害)も障害年金の対象です。
躁うつ病(双極性障害)で障害年金を請求する時のポイントや注意点を解説します。

躁うつ病(双極性障害)の障害認定基準は

躁うつ病(双極性障害)は障害年金では気分障害に該当し、障害認定基準は次のように分けられており、それぞれの等級によって支給額が決まります。※3級は障害厚生年金のみ 支給される障害年金額は等級別の障害年金の年金額をご参照ください。

等級 障害の程度
1級 高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの
2級 気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり又はひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの
3級 気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、その病状は著しくないが、これが持続したり又は繰り返し、労働が制限を受けるもの
  • 気分(感情)障害は、本来、症状の著明な時期と症状の消失する時期を繰り返すものである。したがって、現症のみによって認定することは不十分であり、症状の経過及びそれによる日常生活活動等の状態を十分考慮する
  • 日常生活能力等の判定に当たっては、身体機能及び精神的機能を考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断するように努める。また、現に仕事に従事している者については、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断すること。

 躁うつ病(双極性障害)で障害年金を請求する場合の注意点は

躁うつ病は躁とうつを繰り返し、日常生活や労働に支障が出ている状態と言えます。

うつ状態で日常生活に支障が出ているのはもちろんですが、躁の状態でも、気分が良すぎ、興奮したり、時には怒りっぽく不機嫌になることもあります。また、睡眠も不要になるほどひどく行動的になったり、借金をしてまで高価な買い物をしてしまうという問題行動をおこし、日常生活に支障が出ているともいえます。

しかし、障害年金を請求する際は、「躁」の状態について日常生活に支障が出ていることはあまり評価されず、「うつ」の状態でどの程度日常生活に支障がでているのかが認定のポイントになっているといえます。

障害年金の請求で必要な書類(受診状況等証明書)

障害年金を請求するためには、上記の基準に該当した上で、以下のような事項を確認したうえで、審査側に提出する書類があります。

初診日の証明(受診状況等証明書)

初診から請求時まで同一の医療機関に通院している場合はこの受診状況等証明書は必要ありません。初診の医療機関と現在通院している医療機関が異なる場合に必要な書類となります。

例えば、心療内科や精神科でうつ病と診断される前に、不眠や頭痛などの症状で自宅近くの病院を受診していた場合には、この病院が初診の医療機関となり、障害年金を請求する場合には初診日とされます。

この場合、不眠や頭痛などで受診した医療機関で初診日を証明する書類(受診状況等証明書 以下「初診証明」)を作成してもらいます。

初診証明の傷病名と現在のうつ病の間に関連がまったくないような場合には初診日証明としては認められない可能性がありますが、全く同一である必要はありません。

特に精神の障害の場合では、「強迫性障害」→「うつ病」→「双極性障害」など、傷病名の変更はよくあることだからです。

受診状況等証明書が添付できない申立書

初診日が5年以上前にある場合は、医療機関へ初診証明を依頼しても記入してもらえない場合があります(カルテの保存期限が5年となっているため)。

初診の医療機関でカルテが破棄されていた場合には、「初診証明」は書いていただくことができません。そのような場合には、次に転院した先の医療機関にカルテが保管されているかを照会します。そこにもカルテがなかった場合には、次の転院先へと順次照会していきます。

最終的にカルテが残っている医療機関で「初診証明」を書いてもらいます。そして、カルテがなかった医療機関については、ご自分で「受診状況等申立書が添付できない申立書」(以下、「添付できない申立書」)を用意することになります。

 審査側は、その受診状況等申立書が添付できない申立書で初診日が分かりますか?

「添付できない申立書」をご自分で用意した場合、その医療機関を受診していたことが分かる客観的な参考資料、例えば、お薬手帳や診察券、保険調剤明細書などを探し、「添付できない申立書」と一緒に提出します。

審査側が、その「添付できない申立書」と「参考資料」を見て、「この時期に この症状で医療機関を受診していたんだ」と納得してもらえるかをご自分で考えてみてください。参考資料が何も用意されていない「添付できない申立書」だけで初診日が認められることはほとんどありませんので注意してください。

障害年金の請求で必要な書類(診断書)

診断書を医師に依頼する前に診断書裏面を確認してみましょう。日常の生活能力の判定という項目があります。

これは、請求者が家族などの助けを必要とせず、単身で生活するとした場合、それが可能かどうかを医師が判定するというものです。

日常生活能力の判定

適切な食事 配膳などの準備も含めて適当量をバランスよく摂ることがほぼできるなど
身辺の清潔保持 洗面、洗髪、入浴等の身体の衛生保持や着替え等ができる。また、自室の清掃や片付けができる など
金銭管理と買い物 金銭を独力で適切に管理し、やりくりがほぼできる。また、一人で買い物が可能であり、計画的な買い物がほぼできるなど
通院と服薬 規則的に通院や服薬を行い、病状等を主治医に伝えることができるなど
他人との意思伝達及び対人関係 他人の話を聞く、自分の意思を相手に伝える、集団的行動を行えるなど
身辺の安全保持及び危機対応 事故等の危険から身を守る能力がある、通常と異なる事態となった時に他人に援助を求めるなどを含めて、適切に対応することができるなど
社会性 銀行での金銭の出し入れや公共施設等の利用が一人で可能。また社会生活に必要な手続きを行えるなど

医師に診断書を依頼するときは、「躁」の状態よりも「うつ」の状態の場合に日常生活状況がどのようになっているのかを話しておく必要があります。

障害年金の請求で必要な書類(病歴・就労状況等申立書)

初診日の証明ができ、症状が正しく反映された診断書を取得した後は、病歴・就労状況等申立書を記入していくことになります。

不眠や頭痛などが起こった頃の発病時から現在までの経過を整理し、年月順に記入していきます。

これには通院期間や入院期間、医師から指示された事項や就労状況や日常生活状況。受診していなかった期間には、なぜ受診をしなかったのかなどを具体的に記入していきます。

診断書は現在の病状を表すもので、病歴・就労状況等申立書はこれまでの病状の経過を表すものと言えます。

この病歴・就労状況等申立書には、日常生活でどんなことで困っているのかを記入する項目もあります。小さいことでもいいので、できる限りの事を審査側に伝えておきます。

病歴・就労状況等申立書の内容によって不支給になってしまうことや、等級が決まる場合もありますので、気を抜かずに丁寧に記載していきましょう。

病歴・就労状況等申立書の記入方法はこちらをご覧ください

面倒な請求は、専門家に任せてしまうのも一考です

障害年金を請求するためには、様々な書類の準備や手続きが必要です。それぞれの書類にはチェックしておきたい項目がいくつもあります。初診日の証明ひとつでも、カルテの保存期限(5年)を超過している場合には初診日の証明ができないこともあります。そういった時には次の転院先の医療機関で証明が取れるのか。仮に取れたとしても、先の医療機関の初診日に関する記載はあるのかなど…

おそらく、一生に一度しかない手続きを、何度も年金事務所や病院に足を運び、初診日を証明するための書類を揃えていくのは大変だと思います。また、慣れない書類の準備や請求の手続きをするのは困難な場合も多いでしょう。

そんな時は、確実な手順で障害年金請求の手続きを進めてくれる専門家に依頼することをオススメします。

双極性障害(躁うつ病)で障害年金をサポートした事例集

当事務所が担当させていただいた案件を一部ご紹介いたします。

双極性障害(躁うつ病)の方の障害年金事例集

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