大阪府豊中市 前頭側頭型認知症で障害基礎年金1級を受給 | かなみ社会保険労務士事務所

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相談者の状況

仕事を退職してからは自宅で過ごすことが多くなり、アルバイトを始めても短期間で辞めてしまうことが続いていました。

ハローワークに行っても受付を済ませるだけで帰宅したり、「外出する」と言って父親の後をこっそりつけているなど、不自然な行動が目立つようになりました。

お正月には高校生の甥にお年玉を渡さず、代わりに飴を渡すという奇妙な行動がみられました。また、押し入れには歯磨き粉やシャンプーなどを大量に溜め込み、母親のアクセサリーを勝手に売っていたことなども発覚しました。

精神科を受診し、神経心理検査によって軽度認知障害が確認されました。

その後も「泥棒がいる」と訴えたり、近隣を覗き込むなど不審行動が続いたため、医師からレビー小体型認知症の可能性が高いとされ、薬物療法が開始されました。

徘徊も始まり、再度精神科病院で検査入院したところ、前頭側頭型認知症と診断されました。

医師や相談所からは施設入所を勧められていましたが、ご家族は自宅生活を希望し、両親と暮らすことを選びましたが、実際の生活は困難を極め、自宅から勝手に出て吸い殻を拾って喫煙したり、家族の持ち物を持ち出したりする行動が頻発していました。デイサービス利用時にも、送迎中に姿を消し、帰宅時には持ち出していない傘や菓子を持っていることもありました。利用中にいなくなり墓地で発見されたこともあり、「叔父の墓だ」と言い張るなど妄想的な発言も見られていました。

受任から申請(請求)までに行ったこと

ご本人様とは意思疎通を取ることができないため、これまでの病歴についてはご家族様から聴取することとなりました。ところが、実際の通院歴についての詳細が不明であり、初診日を特定することができない状況でした。

そのため、健康保険組合や国民健康保険に対して診療情報明細書の開示請求を行いました。調査の結果、不眠症状で受診していた精神科の医療機関を確認することができたため、その日を初診日として申し立てることにしました。

結果

年金種類と等級;障害基礎年金1級

投稿者プロフィール

松田康
松田康社会保険労務士 (障害年金専門家)
かなみ社会保険労務士事務所
社会保険労務士 27090237号
年金アドバイザー
NPO法人 障害年金支援ネットワーク会員

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