病歴・就労状況等申立書の記入方法

障害年金の請求において病歴・就労状況等申立書は非常に重要な書類となります。
ここでは「病歴・就労状況等申立書」の記入方法について解説いたします。

病歴・就労状況等申立書の位置付け

障害年金の請求で重要な書類というのは、「受診状況等証明書」「診断書」「病歴・就労状況等申立書」の3つの書類であると言えます。

このうち、「受診状況等証明書」と「診断書」は、ある一点の情報が記載されているものであり、これだけでは障害の状態に至るまでの経過が分かりません。

「病歴・就労状況等申立書」は、それぞれの点(「受診状況等証明書」と「診断書」)を結ぶための書類であると言え、次の点において重要な位置付けとされています。

  • 発病から初診の医療機関を受診するまでの経過の確認
  • 初診日を確定するための参考資料
  • 傷病が継続しているのか、再発したのかを判断する資料
  • 傷病による日常生活・就労の支障の程度

病歴・就労状況等申立書についての基本的事項

傷病名欄

診断書に記載のある傷病名を記入します。

精神の障害の場合には、障害認定日と請求日とで傷病名が異なっていることがあります。

この場合には二つの傷病名を併記しておきます。

発病日および初診日

受診状況等証明書または診断書に記載されている発病日を記入します。

発病日が「不詳」となることも珍しくありません。

初診日については

  • 障害の原因となった傷病で初めて医師や歯科医師の診察を受けた日
  • 健康診断によって異常が指摘されていた場合はその健康診断の実施日
  • 知的障害の場合は出生日

としますが、社会的治癒を主張する場合には、社会的治癒後の申し立てるべき初診日を記入します。

発病日(初診日)から請求日までの病歴

発病日から初診日までの病状

体調の悪化を自覚して医療機関を受診することになった経緯を記入します。

先天性の障害の場合には、誕生日から3~5年ごとに区切って記入していきます。

先天性とみなされる可能性がある障害で、医療機関を受診していなかった場合には「受診していなかった」と明確に伝えておきましょう。

初診日から障害認定日までの病状

初診の医療機関、転院している場合は医療機関ごとに記入していきます。

医師から指示されたことや、転院している場合はその理由などを記入します。

障害認定日の頃の病状

遡及請求を行う場合、障害認定日頃の病状や日常生活状況や就労状況を記入します。

日常生活で困難と感じていたことがあれば記入しましょう。

就労していた場合は、仕事中や仕事が終わった後の身体の調子についても記入しておきます。

病歴・就労状況等申立書には障害認定日頃だけで期間を区切るのもいいでしょう。

障害認定日から請求日までの病状

受診していた期間は、通院期間、治療の経過、医師から指示されていた事項、入院している場合は入院期間、転院や受診を中断した場合は「その理由」「日常生活の状況」「就労状況」などを記入します。

受診していなかった期間がある場合は、「その理由」「自覚症状の程度」「日常生活の状況」「就労の状況」を記入します。

「病状が大きく変わった」「入院した」「就労していたが病状の悪化により退職することになった」など、大きな変化があった場合は、その期間ごとに区切って記入します。

社会的治癒を主張する場合は

病歴・就労状況等申立書には社会的治癒を主張する「前」と「後」の2枚に分けて記載していきます。

社会的治癒前の病歴や、社会的治癒とする期間の生活状況や就労の状況を記入していきます。

病歴・就労状況等申立書の裏面

病歴・就労状況等申立書の裏面は、障害認定日と請求日の就労状況と日常生活状況になります。

就労状況欄

就労していた場合は、前々月と前月の就労日数や通勤方法などを記入し、仕事中や仕事が終わった後の身体の調子を記入します。体調が悪くて就労日数が少なかった場合は、日数を正確に記入した方がいいでしょう。

就労していなかった場合は、なぜ就労していなかったのかを選択します。

精神の障害の方で(エ)働きたかったが適切な職場がなかったから、に選択したところ、就労する意欲があるなら「障害の程度ではない」と判断されたケースもありますので注意しましょう。

日常生活状況欄

日常生活状況を自己評価する欄となります。着替えや食事・炊事、掃除など10項目について「自発的にできた」「自発的にできたが援助が必要だった」「自発的にできないが援助があればできた」「できなかった」の4つの中から選択します。

精神の障害の方で1や2が多く選択されていたことで、「障害の程度ではない」と判断されたケースもありますので注意しましょう。

病歴・就労状況等申立書でよくある間違い

病歴・就労状況等申立書は初診に至る経緯や、障害認定日頃の病状、請求日までの病状の経緯を記入するものなので、次のようなことは記入する必要はありません。

傷病とは関係ないことを記入している

「働けなくなったので給料がなくなった。お金に困っている」

「医師が障害年金をもらえると言ったので請求することにした」

これらは実際にあったことです。傷病とは関係のないことを記入しても意味がありません。

請求傷病以外の傷病のことを記入している

A傷病で障害年金を請求しているにもかかわらず、B傷病で通院していたことや日常生活で困難なことなどを記入している。

障害の程度を審査するのは「A傷病によって日常生活でどのように困難になっているのか」ということです。それ以外の傷病のことを記入しても意味がありません。

記載が簡単すぎる 長文すぎる

ご自分が審査する側だと思ってください。

内容が簡潔すぎるものは、日常生活の困難さが分かりません。

逆に長文すぎるものも、当時の辛い状況を伝えたいのは分かりますが、あまりお勧めしません。

病歴・就労状況等申立書の記載例

ここからは、病歴・就労状況等申立書の記載例になります。
どのような傷病であっても、発病から初診までの状況、どういう経緯を経て障害の状態になっているのか、また、どのように日常生活や労働に支障が出ているのかが伝わるかが重要になります。

精神(うつ病)の病歴・就労状況等申立書の記載例

初診時に消化器内科を受診された方で、受診状況等証明書の傷病名は「自律神経障害の疑い」となっていました。

病歴・就労状況等申立書の(1)の項には、体調悪化の原因や発病時の状況を記載しており、(2)(3)で精神科を受診した経緯になります。

障害認定日(初診日から1年6か月)時点では休職していましたので、休職中であること、休職期間などを明確にし、その頃の体調や日常生活の状況などを記載しています。

 

自信のない方は、障害年金の専門家をご利用ください

障害年金の請求において、病歴・就労状況等申立書は非常に重要な書類であり、その書き方によって障害等級の決定に影響を与え、場合によっては不支給となってしまうこともあります。

ご自分で書いてみようと思ったけれど、どのように審査側に伝えれば良いのか分からないという場合は、障害年金の請求に精通した専門家に依頼されることをオススメします。

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