大阪府豊中市 病歴は長いが同一の年金制度に加入 慢性疲労症候群で障害厚生年金1級を受給 | かなみ社会保険労務士事務所

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相談者の状況

不眠、頭痛、倦怠感などの症状が現れるようになり、特に体調が悪い日は仕事を休むことが増えました。翌年、会社内での部署異動があり、その頃から症状はさらに悪化しました。頭重感、集中力が低下して思考が停止したような感覚に陥り、朝起きるのも困難で、歩行時のふらつきや全身の力が入らない状況が続きました。睡眠をとっても疲労が取れず、体調不良が顕著になりました。

Aクリニックを受診したところ、不眠症と診断され、睡眠導入剤を処方されました。服薬により症状は一時的に改善したものの、しばらくすると再び悪化します。不眠や頭痛、倦怠感がひどくなり、仕事を休む日が増えていきました。薬を変更しても症状は改善せず、「自律神経の乱れではないか」と医師から指摘されました。

B病院を受診し、血液検査を行いましたが、異常は見つからず、症状の原因は不明のままで、頭痛や倦怠感が続きます。

睡眠の質に問題があるのではと考え、C病院で睡眠時無呼吸症候群の検査を受けましたが、「測定上は眠れている」と言われ、追加検査も不要とされました。

総合診療が可能なDクリニックを受診し、血液検査を受けましたが異常はなく、鎮痛剤を処方されただけでした。

Eクリニックでは睡眠改善のための薬物療法を開始しましたが、睡眠障害の状態は続きました。
F病院では、うつ病の補助診断である光トポグラフィー検査を実施します。

この頃から締め付けるような頭痛や右太ももの重怠さ、感覚の鈍さが現れ、歩行困難となりました。

G整形外科でMRI検査を受けましたが、整形外科的な異常は確認されませんでした。

症状はさらに悪化し、歯磨きや洗顔などの簡単な動作でも疲れ、横になるしかない状態が続きました。

H病院を受診したところ、医師から慢性疲労症候群との診断を受けました。
障害年金の申請(請求)時には、ふらつき感が強く、歩行が困難となり、日常生活がままならなくなりました。高熱時のような倦怠感や極度の神経過敏により外出も困難になり、他者の介助なしでは生活できない状況となっていました。

受診歴

病院 症状と治療内容 年金記録
Aクリニック 頭重感、集中力が低下して思考の停止

不眠症と診断され、睡眠導入剤の処方を受ける

厚生年金被保険者
B病院 血液検査を行うが異常は見つからず 厚生年金被保険者
C病院 睡眠時無呼吸症候群の検査

「測定上は眠れている」と言われ、追加検査も不要となる

厚生年金被保険者(休職)
Dクリニック 血液検査を行うが異常は見つからず 厚生年金被保険者(休職)
Eクリニック 睡眠改善のための薬物療法を開始 厚生年金被保険者(休職)
F病院 うつ病の補助診断である光トポグラフィー検査を実施 厚生年金被保険者(休職)
G整形外科 右太ももの重怠さ、感覚の鈍さが現れ、歩行困難となる 厚生年金被保険者(休職)
H病院 慢性疲労症候群と診断される 厚生年金被保険者(休職)

受任から申請(請求)までに行ったこと

治療の経過中に国民年金と厚生年金の期間が混在している場合は、初診日の特定に苦労しますが、申請(請求)人の年金記録は、Aクリニックから慢性疲労症候群の診断を受けたH病院まで厚生年金の被保険者だったため、大きな問題はないと考えました。

障害年金の申請(請求)時は、Aクリニックで受診状況等証明書を取得し、H病院で診断書を依頼しました。

診断書では慢性疲労症候群の重症度分類がPS8相当(身の回りのある程度のことはできるが、しばしば介助がいり、日中の50% 以上は就床している)でとなっていました。

結果

年金種類と等級;障害厚生年金1級

その他

>>> 慢性疲労症候群で障害年金を申請(請求)する方法やポイントを解説

>>> 慢性疲労症候群の障害状態

投稿者プロフィール

松田康
松田康社会保険労務士 (障害年金専門家)
かなみ社会保険労務士事務所
社会保険労務士 27090237号
年金アドバイザー
NPO法人 障害年金支援ネットワーク会員

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