慢性疲労症候群と障害年金

慢性疲労症候群により日常生活に著しい支障が出ている場合にも障害年金の対象となります。
ここでは、慢性疲労症候群で障害年金を請求するためのポイントや注意点を解説します。

慢性疲労症候群とは

慢性疲労症候群とは、原因不明の全身倦怠感が急激に始まり、十分な休息をとっても回復せず、長期にわたり疲労を中心に微熱、のどの痛み、リンパ節のはれ、筋力低下、頭痛、精神神経症状などが続き、日常生活に支障をきたす疾患です。このような症状が長期間に続くために日常生活に著しい支障が生じることになってきます。

慢性疲労症候群による障害年金の等級

慢性疲労症候群の症状別での障害年金の等級は次のようになります。それぞれの等級によって支給額が決まります。※表中の症状は例示です。

等級 障害の程度
1級 治療を行っても、高度の全身倦怠感、易疲労、軽微な労作で著しく遷延化する疲労感、咽頭痛などの症状が強いているために終日臥床状態となっている場合
2級 治療を行っても、高度の全身倦怠感や微熱、筋肉痛などの症状が続いており、日中の大半は横になっていることが多い場合
3級 治療を行っても、激しい疲労感、記憶力低下、脱力、微熱、 頚部リンパ節の腫大などの症状が続き、軽作業は可能だが、週に数日は休息が必要な場合

慢性疲労症候群で使用する診断書

慢性疲労症候群で障害年金を請求する際に使用する診断書は「血液・造血器・その他の診断用」となります。

慢性疲労症候群は、、旧厚生省研究班の重症度分類で PS0~PS9に分類されていますので、障害年金を請求する場合には診断書の⑨欄に重症度分類が記載されている必要があります。

Performance status による疲労/倦怠の程度

PS0 倦怠感がなく平常の社会(学校)生活ができ、制限を受けることなく行動で きる。
PS1 通常の社会(学校)生活ができ、労働(勉強)も可能であるが、疲労感を感ずるときがしばしばある。
PS2 通常の社会(学校)生活ができ、労働(勉強)も可能であるが、全身倦怠感のため、しばしば休息が必要である。
PS3 全身倦怠感のため、月に数日は社会(学校)生活や労働(勉強)ができず、 自宅にて休息が必要である。
PS4 全身倦怠感のため、週に数日は社会(学校)生活や労働(勉強)ができず、自宅にて休息が必要である。
PS5 通常の社会(学校)生活や労働(勉強)は困難である。軽作業は可能であるが、週のうち数日は自宅にて休息が必要である。
PS6 調子のよい日には軽作業は可能であるが週のうち 50%以上は自宅にて休息が必要である。
PS7 身の回りのことはでき、介助も不要であるが、通常の社会(学校)生活や軽労働(勉強)は不可能である。
PS8 身の回りのある程度のことはできるが、しばしば介助がいり、日中の50% 以上は就床している。
PS9 身の回りのこともできす、常に介助がいり、終日就床を必要としている。

診断書 一般状態区分表

慢性疲労症候群で障害年金を請求する際は、重症度分類( PS0~PS9)以外にも一般状態区分表(診断書⑫欄)も重要になります。

無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが歩行、軽労働や座業はできるもの 例えば、軽い家事、事務など
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

Performance statusと一般状態区分表の関連

慢性疲労症候群での障害年金の認定は、Performance statusと一般状態区分表が重要視されます。

Performance statusと一般状態区分表のみに着目したおおよその障害年金の等級は次のようになります。

等級 障害の程度
1級の可能性あり
  • PS9かつ一般状態区分(オ)
  • PS8かつ一般状態区分(エ)
2級の可能性あり
  • PS8かつ一般状態区分(ウ)または(エ)
  • PS7かつ一般状態区分(エ)
3級の可能性あり
  • PS6かつ一般状態区分(イ)または(ウ)
  • PS5かつ一般状態区分(ウ)
  • PS4かつ一般状態区分(ウ)

障害年金の請求で必要な書類(初診日の証明)

障害年金は、「初診日」時点においてどの制度(国民年金・厚生年金)に加入していたか判断され、保険料納付要件を満たしているのか確認されます。そのため、障害年金の請求では「初診日」が非常に重要になります。

慢性疲労症候群の場合、初診日を特定することが困難な場合があります。

慢性疲労症候と確定診断ができるまで様々な医療機関を受診しているからです。

このような場合、自覚症状を感じたのはいつ頃で、それにより、初めて医療機関を受診した日になるのか特定するのが困難になります。

まずは、今まで受診してきた医療機関の整理をすることから始めていきましょう。

受診状況等証明書

初診から請求時まで同一の医療機関に通院している場合は「受診状況等証明書」は必要ありません。

初診の医療機関と請求時に通院している医療機関が異なる場合に必要な書類になります。

慢性疲労症候群の多くの方は、初診から請求時まで数十年経過しているため、請求時の医療機関と初診時の医療機関は異なっていると思います。このため、受診状況等証明書が必要になってくる方が多いと思います。

受診状況等証明書が添付できない申立書

初診日が5年以上前にある場合は、医療機関へ「受診状況等証明書」を依頼しても記入してもらえない場合があります(カルテの保存期限が5年となっているため)。

初診の医療機関でカルテが破棄されていた場合には、「受診状況等証明書」は書いていただくことができません。そのような場合には、転院した先の医療機関にカルテが保管されているかを照会します。

そこにもカルテがなかった場合には、次の転院先へと順次確認していきます。

最終的にカルテが残っている医療機関で「受診状況等証明書」を書いてもらいます。

そして、カルテがなかった医療機関については、ご自分で「受診状況等証明書が添付できない申立書」を用意します。

受診状況等申立書が添付できない申立書で初診日が分かりますか?

初診日分かりますか

受診状況等証明書が添付できない申立書をご自分で用意した場合、その医療機関を受診していたことが分かる客観的な参考資料、例えば、お薬手帳や診察券、保険調剤明細書などを探し、「受診状況等証明書を添付できない申立書」と一緒に提出します。

障害年金の審査をする者が、「参考資料」を見て、「この時期に」「この症状で」「医療機関を受診していたんだ」と納得してもらえるかをご自分で考えてみてください。

参考資料が何も用意されていない場合、「初診日」が認められることはほとんどありませんので注意してください。

病歴・就労状況等申立書も重要です

初診日の証明ができ、症状が正しく反映された診断書を取得した後は、「病歴・就労状況等申立書」を記入します。

病歴・就労状況等申立書には、初めて医師の診察を受けた時の経緯、現在までの経過を整理して、年月順で記入していきます。

通院期間や入院期間、医師から指示された事項、受診していなかった期間には、なぜ受診をしなかったのかなどを具体的に記入していきましょう。

診断書は現在の病状を表すもので、病歴・就労状況等申立書はこれまでの病状の経過を表すものと言えます。

慢性疲労症候群の場合、審査によっては確定診断した医療機関の初診日を障害年金の初診日とされることもあります。初診日までの経緯や慢性疲労症候群と確定診断された経緯を詳細に記入しましょう。

また、この病歴・就労状況等申立書には、日常生活でどんなことで困っているのかを記入する項目もあります。請求書類の中で請求者が審査側に主張できる箇所でもあります。

小さいことでもいいですので、できる限りの事を審査側に伝えておきたいものです。

>>病歴・就労状況等申立書の記入方法

面倒な請求は、専門家に任せてしまうのも一考です

障害年金を請求するためには、様々な書類の準備や手続きが必要です。それぞれの書類にはチェックしておきたい項目がいくつもあります。初診日の証明ひとつでも、カルテの保存期限(5年)を超過している場合には初診日の証明ができないこともあります。そういった時には次の転院先の医療機関で証明が取れるのか。仮に取れたとしても、先の医療機関の初診日に関する記載はあるのかなど…

おそらく、一生に一度しかない手続きを、何度も年金事務所や病院に足を運び、初診日を証明するための書類を揃えていくのは大変だと思います。また、慣れない書類の準備や請求の手続きをするのは困難な場合も多いでしょう。

そんな時は、確実な手順で障害年金請求の手続きを進めてくれる専門家に依頼することをオススメします。

かなみ事務所(川西市)は、兵庫・大阪での障害年金の請求をサポートいたします

当事務所の障害年金請求サポートは、ご依頼者様がすみやかに障害年金の受給ができるようサポートしております。

対象地域は大阪・兵庫(詳細はこのページ下の対応地域をご覧ください)で、無料相談や出張相談を承っております。お気軽にご利用ください。

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