若年性アルツハイマー(若年性認知症)と障害年金

若年性アルツハイマー(若年性認知症)も障害年金の対象です。
若年性アルツハイマー(若年性認知症)で障害年金を請求するにあたってのポイントや注意点を解説します。

若年性アルツハイマー(若年性認知症)の障害年金認定基準は

若年性アルツハイマー(若年性認知症)での障害年金認定基準は次のように分けられており、それぞれの等級によって支給額が決まります。※3級は障害厚生年金のみ 支給される障害年金額は等級別の障害年金の年金額をご参照ください。

 

等級 障害の程度
1級 高度の認知障害、高度の人格変化、その他の高度の精神神経症状が著明なため、常時の援助が必要なもの
2級 認知障害、人格変化、その他の精神神経症状が著明なため、日常生活が著しい制限を受けるもの
3級 ・認知障害、人格変化は著しくないが、その他の精神神経症状あり、労働が制限を受けるもの

・認知障害のため、労働が著しい制限を受けるもの

障害手当金 認知障害のため、労働が制限を受けるもの

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・脳の器質障害については、精神障害と神経障害を区分して考えることは、その多岐にわたる臨床症状から不能であり、原則としてそれらの諸症状を総合して、全体像から総合的に判断して認定する。

・日常生活能力の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断するよう努める。また、現に仕事に従事している者については、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断すること。

障害年金の請求期限

若年性アルツハイマー(若年性認知症)の発症は40歳から60歳頃が多いとされています。

60歳以降で障害年金を請求する場合には、初診日と請求期限に注意する必要があります。

初診日は原則65歳の誕生日の2日前まで

初診日というのは若年性アルツハイマー(若年性認知症)を原因に初めて医療機関等を受診した日をいいます。初診日は原則として65歳の誕生日の2日前までにある必要があります。

初診日が65歳の誕生日を過ぎていても請求できるのは次の場合です。

・65歳以降も国民年金の任意加入をしている場合

・厚生年金の加入者であった場合

初診日から1年6ヶ月後に一定の障害がある

初診日から1年6ヶ月後(障害認定日)に一定の障害の状態にある場合、障害認定日から受給することができます。この場合は65歳を過ぎてからでも請求することができ、請求が遅れた場合でも障害認定日まで遡って受給することができます。

ただし、遡って支給されるのは請求から5年前までです。

初診日から1年6ヶ月後に一定の障害状態ではなかった場合

初診日から1年6ヶ月後(障害認定日)には一定の障害の状態になく、その後に病状が悪くなった場合は、65歳の誕生日の2日前までに障害年金を請求する必要があります。

障害年金の請求で必要な書類(初診日の証明)

障害年金は、「初診日」時点においてどの制度(国民年金・厚生年金)に加入していたか判断され、保険料納付要件を満たしているのか確認されます。そのため、障害年金の請求では「初診日」が非常に重要になります。

「受診状況等証明書」や「受診状況等証明書が添付できない申立書」は、若年性アルツハイマー(若年性認知症)によって最初に病院に行った日を証明するための書類です。

受診状況等証明書

初診から請求時まで同一の医療機関に通院している場合は「受診状況等証明書」は必要ありません。

初診の医療機関と請求時に通院している医療機関が異なる場合に必要な書類になります。

受診状況等証明書が添付できない申立書

初診日が5年以上前にある場合は、医療機関へ「受診状況等証明書」を依頼しても記入してもらえない場合があります(カルテの保存期限が5年となっているため)。

初診の医療機関でカルテが破棄されていた場合には、「受診状況等証明書」は書いていただくことができません。そのような場合には、転院した先の医療機関にカルテが保管されているかを照会します。

そこにもカルテがなかった場合には、次の転院先へと順次確認していきます。

最終的にカルテが残っている医療機関で「受診状況等証明書」を書いてもらいます。

そして、カルテがなかった医療機関については、ご自分で「受診状況等証明書が添付できない申立書」を用意します。

受診状況等申立書が添付できない申立書で初診日が分かりますか?

分かりますか受診状況等証明書が添付できない申立書をご自分で用意した場合、その医療機関を受診していたことが分かる客観的な参考資料、例えば、お薬手帳や診察券、保険調剤明細書などを探し、「受診状況等証明書を添付できない申立書」と一緒に提出します。

障害年金の審査をする者が、「参考資料」を見て、「この時期に」「この症状で」「医療機関を受診していたんだ」と納得してもらえるかをご自分で考えてみてください。

参考資料が何も用意されていない場合、「初診日」が認められることはほとんどありませんので注意してください。

障害年金の請求で必要な書類(診断書)

障害年金の請求に使用する診断書は「精神の障害用」のものになります。

事後重症請求では、年金請求日前の3ヶ月以内の病状が反映された診断書が1枚、障害認定日請求や遡及請求を行う場合は、障害認定日から3ヵ月以内の診断書も必要です。

>>障害年金の請求方法と適用される時期

「日常生活能力の判定」と「日常生活能力の程度」

障害年金の審査においては、診断書裏面の「日常生活能力の判定」と「日常生活能力の程度」の評価が重視されています。これらの評価に応じて等級のおおまかな目安が定められ、最終的な等級判定は、診断書等に記載される他の要素も含めて総合的に評価されることになります。

日常生活能力の判定とは

「日常生活能力の判定」とは、日常生活の7つの場面における制限度合いを、それぞれ具体的に評価するものです。

適切な食事 配膳などの準備も含めて適当量をバランスよく摂ることがほぼできるなど
身辺の清潔保持 洗面、洗髪、入浴等の身体の衛生保持や着替え等ができる。また、自室の清掃や片付けができる など
金銭管理と買い物 金銭を独力で適切に管理し、やりくりがほぼできる。また、一人で買い物が可能であり、計画的な買い物がほぼできるなど
通院と服薬 規則的に通院や服薬を行い、病状等を主治医に伝えることができるなど
他人との意思伝達及び対人関係 他人の話を聞く、自分の意思を相手に伝える、集団的行動を行えるなど
身辺の安全保持及び危機対応 事故等の危険から身を守る能力がある、通常と異なる事態となった時に他人に援助を求めるなどを含めて、適切に対応することができるなど
社会性 銀行での金銭の出し入れや公共施設等の利用が一人で可能。また社会生活に必要な手続きを行えるなど

日常生活の制限度合い ※単身生活を仮定して、上記7つの場面について判定します。

できる
自発的に(おおむね)できるが時には助言や指導を必要
(自発的かつ適正に行うことはできないが)助言や指導があればできる
助言や指導をしてもできない若しくは行わない

日常生活能力の程度とは

「日常生活能力の程度」とは、「日常生活能力の判定」の7つの場面も含めた日常生活全般における制限度合いを包括的に評価するものです。

精神障害(病的体験・残遺症状・認知障害・性格変化等)を認めるが、社会生活は普通にできる。
精神障害を認め、家庭内での日常生活は普通にできるが、社会生活には、援助が必要である。
精神障害を認め、家庭内での単純な日常生活はできるが、時に応じて援助が必要である。
精神障害を認め、日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である。
精神障害を認め、身のまわりのこともほとんどできないため、常時の援助が必要である。

診断書(日常の生活能力の判定)は適正に病状を反映していますか?

「日常生活能力の判定」と「日常生活能力の程度」の判定は障害認定において非常に重要になります。

「日常生活能力の判定」の7つの場面に対して、医師が「可能」か「不可能」かを判定します。

診断書の作成を依頼する前には、日常の生活状況をできる限り話しておくか、日常生活の状況等をメモにして渡しておくのもよいでしょう。

障害年金の請求で必要な書類(病歴・就労状況等申立書)

診断書とともに「病歴・就労状況等申立書」も障害年金を請求するには重要な書類になります。

若年性アルツハイマー(若年性認知症)の発病から請求までの病状、治療の経過、医師からの指示事項、日常生活の状況を記入します。

若年性アルツハイマー(若年性認知症)によって、日常生活にどのような支障が出ているのかも審査側に伝えていきましょう。

病歴・就労状況等申立書は、請求書類の中で、請求者が審査側に主張できる唯一の書類になります。

病歴・就労状況等申立書の内容によって不支給になってしまうことや、等級が決まる場合もありますので、気を抜かずに丁寧に記載していきましょう。

>>病歴・就労状況等申立書に記入方法

ご不安な方は障害年金の専門家へ相談しましょう

実際に障害年金を請求する際には、障害年金に関する知識を抑えた上で、年金事務所へ足を運び煩雑な処理を正しい手順で進めていく必要があります。障害年金は複雑で一般の方には難しい点も多々あります。おそらく、一生に一度しかない手続きを、何度も年金事務所や病院に足を運び、初診日を証明するための書類や診断書の内容に間違いがないかなどを確認していくのは大変だと思います。不安や分からないことがある場合は、障害年金を扱っている専門家(社会保険労務士)に相談しましょう。

かなみ事務所(川西市)は、兵庫・大阪での障害年金の請求をサポートいたします

当事務所の障害年金請求サポートは、ご依頼者様がすみやかに障害年金の受給ができるよう障害年金の専門家が全力でサポートいたします。対象地域は大阪・兵庫(詳細はこのページ下の対応地域をご覧ください)で、無料相談や出張相談を承っております。お気軽にご利用ください。

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