40代男性. 交通事故日をうつ病の初診日として障害年金を申請(請求) | かなみ社会保険労務士事務所
| 兵庫県川西市E様
相談者の状況
その当時お付き合いのあった女性と結婚し、新生活のために自宅をリフォームする計画を進めていました。新婚生活が始まった矢先、オートバイ事故で肋骨骨折、脾臓破裂、左肘挫裂傷、左足靭帯損傷などの深刻な傷を負いました。
集中治療室による懸命な治療により命は取り留めましたが、退院後には、疼痛や機能不全が残り、日常生活には介助や見守りが必要となりました。リハビリ中には精神的な苦悩も出てきて、「なぜこんな苦しみを味わうのか」という疑問が頭をよぎり、将来に対する不安感から精神的に不安定になっていました。
メンタルクリニックでは、PTSD後に発症したうつ病と診断され、精神療法と薬物療法が始まります。
症状は一旦は軽減していましたが、妻との関係が悪化し、抑うつ気分が強まりました。さらに、妻が突然出ていったことによって、孤立感や希死念慮が強まりました。
父親の認知症入所にも関われず、母親が支える中、仕事に復帰しましたが、抑うつ気分は続き、就労不能と判断されて会社を退職されていました。
受任から申請(請求)までに行ったこと
交通事故の時のフラッシュバックが続き、不安、抑うつ気分、睡眠障害が続いていた方でした。
障害年金では「傷病により初めて医療機関を受診した日が初診日」とされるため、抑うつ気分が始まり心療内科を受診した日が初診日となります。
しかし、「もし事故がなければ、こんな思いをすることはなかった」というお母様の切実な気持ちがあり、「交通事故で救急搬送された日を初診日としてほしい」という希望を抱いていました。
障害年金の場合、事故が初診日となると、事故日から3年間は損害賠償の調整が必要です。しかし、このケースでは事故から3年以上が経過しており、かつ、救急搬送日も心療内科の受診日も厚生年金の被保険者であり、どちらを初診日としても障害厚生年金の対象でした。このため、依頼者のお母様の願いを考慮し、「事故日を初診日として障害年金を申請(請求)」しました。
審査では、申し立て通り、「交通事故で救急搬送された日を初診日」として認定されていました。
結果
年金種類と等級;障害厚生年金2級
年金額:年額1,220,000円
その他
>>> うつ病で障害年金を申請(請求)する方法やポイントを解説
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