障害者雇用で社会保険に加入 3回目の申請(請求)で障害基礎年金2級が決定 | かなみ社会保険労務士事務所

| 兵庫県三田市

相談者の状況

言葉の発達が遅く、1歳6ヶ月の時点でもほとんど発語がありませんでした。保健師に相談したところ、経過観察が必要とされ、定期的に発育の状態を確認することになりました。

他の子供たちと交流するために児童館に連れて行きましたが、彼らには全く興味を示さず、母親のそばから離れることを拒みました。4歳で幼稚園に入りますが、その時点でもほとんど言葉がありません。お遊戯会では、他の子ども達と同様に振る舞えず、ただウロウロしているだけでした。

小学校入学前に発達検査を受け、知的障害と広汎性発達障害と診断され、特別支援学級に通いました。

中学校も特別支援学級に通い、特定の科目は普通学級で受けましたが、クラス内でのコミュニケーションがまったくできませんでした。

特別支援学校を卒業後、障害者雇用により通所介護施設で働き始めました。

受任から申請(請求)までに行ったこと

1回目は本人申請(請求)

20歳になってすぐに申請(請求)人のお母様が障害年金の申請(請求)を行いましたが、障害の程度が不該当で不支給になっていました。診断書の日常生活能力の判定平均は「1.85]、日常生活能力の程度は「2」とされており、等級の目安は「3級又は3級不該当」となっていました。

2回目は社会保険労務士が申請(請求)

特別支援学校の先生から紹介された社会保険労務士が2回目の申請(請求)を行いましたが、再び障害の程度が不該当として、不支給決定になりました。診断書によると、日常生活能力の判定平均は「2.71」で、日常生活能力の程度は「3」とされており、等級の目安は「2級又は3級」でした。

不支給の理由は、申請(請求)人の就労状況が影響を与えたと考えられました。申請(請求)人は、通所介護施設で2年間、週5日、1日8時間勤務し、社会保険に加入しており、月収は約15万円ありました。

3回目の申請(請求)で受任

3回目の申請(請求)で弊所が受任することになりました。不支給の理由は就労面であったため、申請(請求)人の就労先を訪問し、就労状況を確認することにしました。申請(請求)人の就労内容や職場内で受けている援助の状況(援助の内容、頻度)、欠勤(早退)などの就労状況の詳細を上司に確認しました。その後、就労状況の詳細を申立書にまとめ、職場の上司からも同様の内容を申立書に記載してもらいました。診断書の依頼時には、日常生活状況の詳細をまとめ、診断書の作成時に参考資料として提供しました。日常生活能力の判定平均は「2.85」で、日常生活能力の程度は「2」とされており、等級の目安は「2級」となっていました。

結果

年金種類と等級;障害基礎年金2級

年金額:年額780,000円

その他

>>> 障害認定基準 精神の障害

>>> 知的障害(精神遅滞)で障害年金を申請(請求)する方法やポイントを解説

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