発達障害と統合失調症が併存している場合 統合失調症で障害厚生年金2級を受給 | かなみ社会保険労務士事務所

| 大阪府箕面市

相談者の状況

高校を卒業後、プロスポーツ競技に没頭し、上位を目指せるまでになりました。競技を続けるには、資金面の負担もあり、いくつかのアルバイトをしながらトレーニングを続けていました。

アルバイト先では人間関係がうまくいかず、短期間で退職することを繰り返していました。小学校の頃から集団行動が苦手で、「会話が頭の中に入ってこない」と感じており、発達障害かもしれないという疑いを持ちました。A心療内科で発達検査を受ける予定でしたが、医師からのアドバイスで検査は受けず、相談だけで終わりました。

その後、仕事を続けながらプロスポーツ競技を続けていましたが、職場内での恋愛関係がトラブルを引き起こしました。職場の人たちにプライベートなことが漏れ、ストレスを感じ始めました。強いストレスが続くことによって、幻聴や被害妄想が現れ、精神的に追い詰められていきます。B心療内科を受診したところ、統合失調症と診断され、抗精神病薬を処方されました。

会社を休職して療養に努めましたが、休職期間満了後も復職が許可されず、精神的な苦しみが続きました。自宅や職場での監視や被害妄想が強まり、最終的には会社を退職します。

学生時代の友人からの誘いで仕事を始めましたが、精神的な問題は解決せず、暴力行為や社会的なトラブルが続きました。最終的には警察に逮捕され、精神科病院に入院することになりました。

受任から申請(請求)までに行ったこと

A病院を受診した理由は、発達障害を疑い、検査を受けることを目的でしたが、検査は受けることなく1度だけの受診でした。申請(請求)時の傷病名は統合失調症です。

障害年金では、複数の精神疾患が併存している場合の取り扱いが例示されており、発達障害であっても統合失調症が発症することは、極めて少ないとされていることから原則「別疾患」とされています。ただし、発達障害の中には、稀に統合失調症の様態を呈すものもあり、このような症状があると作成医が統合失調症の診断名を発達障害や知的障害の傷病名に付していることがあるため、このような場合は、「同一疾患」とされます。

B心療内科で受診状況等証明書を取得

申請(請求)人の場合、原則通りに別疾患として申請(請求)することにしました。B心療内科で受診状況等証明書を取得したところ「○○年○月に他の心療内科を受診したが1回のみで詳細不明」と記載されていました。「○○年○月」が初診日とされる可能性があるため、A心療内科でも受診状況等証明書を取得することになりました。

A心療内科で受診状況等証明書を取得

A心療内科で受診状況等証明書を取得したところ、傷病名は「注意欠陥多動性障害の疑い」とされ「ADHDを疑い受診。心理検査予定であったが、本人都合でキャンセルとなる。初診のみで終診(中断)となる」と記載されていました。

統合失調症の初診日で障害年金を申請(請求)

「発達障害」であっても「統合失調症」が発症することは、極めて少ないとされていることから「別疾患」とするという原則通りに、統合失調症の初診日で障害年金を申請(請求)することにしました。申請(請求)時は、初診日についての申立書と複数の精神疾患を併存するケースについての取り扱いが記載されている文書を添付しました。

結果

年金種類と等級;障害厚生年金2級

年金額:年額1,000,000円

その他

>>> 障害認定基準 精神の障害

>>> 統合失調症で障害年金を申請(請求)する方法やポイントを解説

>>> 知的障害や発達障害と他の精神疾患が併存している場合

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