大阪府大阪市 網膜色素変性症臨床個人票で初診日を証明 障害基礎年金2級を受給 | かなみ社会保険労務士事務所
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相談者の状況
第1子出産後から視力の低下を自覚されていましたが、日常生活への支障が少なかったため、病院を受診せずに過ごされていました。
5年後、自動車の運転中に標識が見えにくくなり、眼鏡店で視力を測定しましたが、視力が矯正できず、店員の勧めで眼科を受診することになりました。
近医での検査を経て、紹介先の大学病院にて「網膜色素変性症」との確定診断を受けます。
当時、医師から「進行性の病気だが治療薬はない」と説明を受けたため、それ以降の定期的な通院は行われませんでした。
次に受診したのは7年後、身体障害者手帳の取得が可能であることを知った際です。手帳取得後は、更新手続きのために数年に一度受診をする程度でした。
受任から障害年金の請求までに行ったこと
廃院による初診日証明の壁
障害年金の請求では「初診日」の特定が非常に重要です。
しかし、最初に受診した眼科医院はすでに廃院しており、「受診状況等証明書」を取得することができませんでした。
そこで、紹介先であった大学病院にて受診状況等証明書を取得しました。
しかし、その記載内容は「1996年の出産後に視力低下があった」というものであり、「視力低下の自覚=初診日」なのか、それとも「実際に受診したのはもっと後」なのかが不明瞭でした。
このままでは「初診日不明」として却下される可能性が高いと判断しました。
「臨床個人票」を活用した初診日の立証
解決策を探る中で、ご本人が保管されていた「網膜色素変性症臨床個人票」に着目しました。
この書類には、「第1子出産後に視力低下を自覚していたが、受診せずに放置していた」という旨の記載が残っていました。
この記述は、「自覚症状はあったが、医療機関にはかかっていなかった」ことを証明する重要な証拠となります。
このため、臨床個人票を、大学病院受診時が初診であることを裏付ける「補足資料」として提出し、あわせて「病歴・就労状況等申立書」でもその経緯を詳細に説明し、整合性の取れた請求を行いました。
結果
障害基礎年金2級
(大阪府大阪市・網膜色素変性症)
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障害認定基準の改正:以前の基準では「2級」相当の視野障害の状態でしたが、令和3年(2021年)の障害認定基準の改正により、本事例は「1級」として認定されます。
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初診日証明の緩和措置:かつては非常に厳格だった初診日の証明が必要でしたが、「初診日を証明する書類が添付できない場合」の取り扱いにより、初診日証明が緩和されています。
諦める前に専門家に相談を
「自分の場合はどうだろう?」と不安に思われた方は、ぜひ一度当事務所へご相談ください。
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