50代女性 脳挫傷 遷延性意識状態(植物状態)で障害基礎年金1級を受給 | かなみ社会保険労務士事務所

| 兵庫県川西市O様

相談者の状況

原動機付自転車の走行中にスリップして転倒。倒れているのを通行人に発見され、救急搬送されました。(夜間の人通りの少ない場所で発見されており、事故からどれぐらいの時間が経ったのか分からなかったようです。)脳挫傷、急性硬膜外血腫、外傷性くも膜下出血と診断され、開頭血腫除去手術を受けましたが、翌日になっても意識は戻ることはありませんでした。呼吸確保のために気管切開手術を受け、栄養摂取のために胃ろう造設手術を行っています。

事故後1年6月経過しても意思疎通ができない状態は続いており、両肩、手指、股、膝、足関節の拘縮は進行し、寝たきりで全介助となっていました。

受任から申請(請求)までに行ったこと

初診日から3ヶ月経過後に申請された身体障害者手帳が交付されていました。診断書の内容を確認したところ、「事故日から3ヶ月経過した日が症状固定日」とされており、経過欄には「2010年頃発症のアレクサンダー病のため歩行困難、手巧緻運動障害があった」との記載がありました。

申請(請求)人の妹が年金事務所に相談に行った際、アレクサンダー病の「受診状況等証明書」を取得するように指示されたのですが、申請(請求)人と意思疎通が取れない状態だったため、過去の受診歴がまったく分からず、障害年金の申請(請求)が困難になってしまい、弊所に相談に来られました。

アレクサンダー病と相当因果関係あり?

障害年金には相当因果関係という考え方があります。相当因果関係とは「前の疾病又は負傷がなかったならば後の疾病が起こらなかったであろうというように、前の疾病又は負傷との間に相当因果関係があると認められる場合をいい、負傷は含まれないもの」とされています。

申請(請求)人の場合、前の疾病又は負傷は「アレクサンダー病」ですが、後の「脳挫傷」は疾病ではなく「負傷」です。「アレクサンダー病」が原因で「外傷 脳挫傷」になっていないので、年金事務所の説明は誤りでした。

遷延性意識障害(植物状態)の障害認定日

遷延性意識状態(植物状態)の場合、遷延性意識状態(植物状態)に至った日から起算して3月を経過した日以後に、医学的観点から、機能回復がほとんど望めないと認められるときは、その日が障害認定日とされます。申請(請求)人の場合、遷延性意識状態(植物状態)となったのは、交通事故日であり、障害認定日は身体障害者手帳に症状固定として記載された日と判断しました。

障害認定日の診断書を取得

身体障害者手帳の診断書をもとに障害年金用の診断書を依頼しました。身体障害者手帳の診断書の内容と同様に「事故日から3ヶ月経過した日が症状固定日」となっており、予後にも「症状固定 関節可動域は徐々に低下する見込み」となっていました。また、遷延性意識状態(植物状態)となった日の記載も依頼していたころから、「2021年2月6日に意識障害により昏睡となる」と記載していただけました。

結果

年金種類と等級;障害基礎年金1級

年金額:年額970,000円 遡及金額1,210,000円(1年3ヶ月)

その他

>>> 障害認定基準 その他の疾患による障害

>>> 遷延性意識障害(植物状態)で障害年金を申請(請求)する方法やポイントを解説

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