相談者の状況
高校卒業後の入社時健康診断で尿蛋白を指摘されたものの、病院を受診する必要があるとは思わず、その後の定期健康診断でも同様に受診はしていませんでした。
40歳の頃、知人の医師に尿蛋白を指摘されていることを伝えたところ、その医師自身も糖尿病であるとの話があり、病院受診を勧められました。かかりつけ医を受診したところ、糖尿病と診断され、適度な運動と食事管理を指示されました。血糖値を下げる薬が処方され、血圧管理も行うようになりました。
その後も糖尿病の治療を続けていましたが、かかりつけ医が閉院したため、治療は別の病院に引き継がれました。
その後、59歳頃から尿蛋白の値が高くなり、市立病院を紹介されることになりました。各種検査を受けたところ、クレアチニン値が悪化し、「人工透析を視野に入れるように」との指示を受けました。
障害年金の請求時は人工透析療法を行なっていなかったものの、クレアチニン値は悪化しており、医師からは「1年以内に人工透析を検討する必要がある」と言われていました。
受任から申請(請求)までに行ったこと
障害年金では「糖尿病と腎不全は因果関係あり」とされ、糖尿病で最初に医師の診察を受けた日を初診日として扱われるため、糖尿病で受診したかかりつけ医の初診日を特定することから始めました。
かかりつけ医は廃院していたため、糖尿病治療が引き継がれた病院で受診状況等証明書を取得しました。
医師にかかりつけ医の初診日が診療録に記載されているか確認したところ、「初診日の記載(平成13年3月21日)はあるが、受診した経緯は不明」「30才代より糖尿病・脂質異常症等にて通院加療あり」と記載されているとのことでした。
初診日の申立て
請求人の30才代の初期は「平成3年5月22日」で30歳代の終期は「平成13年5月21日」でした。
かかりつけ医の初診日は診療録に「平成13年3月21日」と記載されており、「30才代より糖尿病・脂質異常症等にて通院加療あり」の記載には矛盾がないことから、初診日は「平成13年5月21日」として障害年金を請求(申請)しました。
診断書を取得
障害認定基準では、内因性クレアチニンクリアランス または血清クレアチニン値と一般状態区分の評価で障害認定されます。血清クレアチニン値は軽度異常が確認され、一般状態区分は(イ)と評価されていました。
結果