50代男性 関節リウマチで障害厚生年金2級を受給 | かなみ社会保険労務士事務所

| 大阪府豊能郡豊能町

相談者の状況

初診日は30年前のことでした。手首全体が大きく腫れ、股関節の痛みによって立ち仕事ができないようになりました。病院の食堂で調理師をされており、仕事に支障が出ていました。

上司が保健師に相談され、保健師は整形外科の医師へ繋ぎ、医師から紹介された病院で検査を受けたところ、腰部椎間軟骨症と多発性関節痛と診断されました。

腰部と手首の関節痛が続いた時は、勤務先で病院から鎮痛剤を処方されていました。

平成3年頃になると手首に生じる痛みの間隔が短くなり、調理師の仕事に大きく支障が出てきました。痛みが酷いときには包丁や調理器具などを持つことができなくなっていたため、調理師を辞めることになりました。

退職後はかかりつけ医で鎮痛剤を処方してもらい、鍼灸医で針治療を受けていました。

平成26年から関節リウマチの治療が始まりました。両手関節から両手根骨・手根中手関節にかけて関節リウマチは進行していました。両手関節の機能全廃として身体障害者手帳3級が交付されました。

受任から申請(請求)までに行ったこと

病気の性質上から受診の中断期間がなく、受診された医療機関に問い合わせると、30年前の受診歴が診療録に記載されていました。問題は、初診日近くに国民年金と厚生年金の加入歴があり、厚生年金に加入中に初診日であると証明する必要がありました。診療録が残っていた病院で診療録の開示請求を行いましたが、初診となる月さえ特定することができずにいました。

このため、初診時に相談した調理場の上司と保健師の二人に、初診日に関する第三者の申立てを依頼し、初診日の資料として提出することにしました。

結果

障害厚生年金3級が決定されました。

審査請求

申請(請求)人の両手関節の筋力は測定(斜線)されず、他動可動域は強直肢位に記載されていました。

障害認定基準では、「両上肢の3大関節中それぞれ1関節の他動可動域が、参考可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているものを障害等級2級」であるとしているにも関わらず、障害の程度は3級と認定されていた。
骨性強直は、相対する関節面が骨組織で連結しているものであり、両手関節の機能自体が喪失している状態です。そして、関節機能が喪失していることは、関節の可動域が喪失しており、さらに、関節の可動域が喪失している時点で、筋力の測定はできないことを主張しました。

約6ヶ月後、日本年金機構から障害厚生年金2級に変更すると連絡がありました。

最終結果

年金種類と等級;障害厚生年金2級

年金額:年額1,400,000円

その他

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投稿者プロフィール

松田康
松田康社会保険労務士 (障害年金専門家)
かなみ社会保険労務士事務所
社会保険労務士 27090237号
年金アドバイザー
NPO法人 障害年金支援ネットワーク会員

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